【中古複合機】カウンター数の目安は?寿命・確認方法・選び方をプロが徹底解説!
更新日:2025.05.09

中古複合機の導入を検討する際、「カウンター数」は非常に重要なチェックポイントです。カウンター数とは、複合機がこれまで印刷した総枚数のことで、いわば自動車の「走行距離」のようなもの。このカウンター数によって、複合機の残りの寿命や将来的なメンテナンスコストが大きく変わってきます。
同じ年式や価格帯の中古複合機でも、カウンター数が10万枚程度のものもあれば、100万枚を超えているものも存在します。近年では、リース契約が終了した「リースアップ機」の中に、「低カウンター(走行距離が少ない)かつ現行モデルに近い」といった掘り出し物も増えており、賢く選べば新品同様の高性能な複合機をお得に手に入れるチャンスも広がっています。
この記事では、中古複合機のカウンター数に関する基礎知識から、寿命の目安、確認方法、そして最適な選び方まで、プロの視点から分かりやすく解説します。
目次
中古複合機の「カウンター数」とは?基礎知識と確認方法
まずは、中古複合機選びの基本となる「カウンター数」について、その意味と確認方法を理解しましょう。
カウンター数は総印刷枚数を示す「走行距離」

中古複合機のカウンター数は、その機械がこれまでどれだけ印刷してきたかを示す「累計印刷枚数」です。自動車で例えるなら「総走行距離」に相当し、この数値を見ることで複合機がどれくらい使われてきたのか、そしてあとどれくらい使えるのか(残存寿命)を推測する重要な手がかりとなります。
一般的に、複合機の設計上の耐久枚数(設計寿命)は約300万枚前後と言われています。経験上、この耐久枚数の半分、つまり150万枚を超えたあたりから、主要な部品(ユニット)の摩耗が進み、故障の発生率が高まる傾向にあります。
そのため、中古複合機を選ぶ際は、単純な安さだけでなく、「この複合機は残り何万枚くらい使えるのか?」をカウンター数から逆算し、ご自身のオフィスで想定される月間印刷枚数と照らし合わせて、最低でも3年程度は問題なく使用できるかを見極めることが大切です。
カウンター数の確認手順とモデル別表示場所
カウンター数は、複合機の操作パネルやサービスメニューから確認できます。メーカーや機種によってメニューの階層や表示名が異なる場合があるため、可能であれば事前に取扱説明書で確認しておくとスムーズです。

例えば、SHARPの現行モデルであるBPシリーズの場合、操作パネルで[ホーム]→[システム設定]→[カウンター]の順にタップしていくと、「総プリント枚数」などの項目で確認できます。
一方、旧型のMXシリーズなどでは、サービスマン(保守担当者)が使用する専用メニューから確認する必要がある場合もあります。このサービスマンメニューでは、カウンター数と同時に、ドラム交換までの残り枚数といったメンテナンス情報も確認できることがあります。
カウンター数を確認する際は、「総枚数」だけでなく、「モノクロ印刷枚数」「カラー印刷枚数」「コピー枚数」「プリント枚数」など、項目別に分かれていることが多いです。特にカラー印刷の比率もチェックしましょう。一般的に、カラー印刷の比率が50%を超えるなど、カラー印刷を多用されてきた機体は、定着ユニット(トナーを用紙に定着させる部品)の劣化が早い傾向があるため、注意が必要です。
FSS(自動検針システム)での遠隔確認方法
メーカーが提供する純正のFSS(Fleet Status System:フリートステータスシステム)を契約している場合、販売店や保守会社が遠隔でカウンター情報を自動的に取得できます。
中古複合機購入後に保守契約を結ぶ際にFSSに対応していれば、毎月のカウンター数が自動で送信されるため、ユーザーが手動で数値を報告する手間が省け、検針ミスによる誤請求を防げるというメリットがあります。
購入を検討している中古複合機が「FSSに対応しているか」「通信用のカードが搭載されているか(または搭載可能か)」を事前に販売店に確認しておくと、導入後の運用が格段にスムーズになります。
カウンター数から読み解く!中古複合機の寿命とメンテナンスコストの目安

カウンター数が多いほど、内部部品の摩耗が進んでいる可能性が高く、それに伴い故障の頻度も上がる傾向にあります。ここでは、カウンター数と複合機の寿命、そしてメンテナンスコストの関係について詳しく見ていきましょう。
法定耐用年数5年・設計耐久300万枚はあくまで「目安」
複合機の法定耐用年数は税務上5年と定められていますが、これはあくまで会計処理上の数値です。実際の機械としての寿命は、使い方やメンテナンス状況によって大きく異なり、法定耐用年数を超えても問題なく使用できるケースは珍しくありません。
むしろ注意すべきは、メーカーによる部品供給が終了する「EOL(End of Life)」の時期です。EOLを迎えると、故障が発生しても交換部品がないため修理できなくなるリスクが急上昇します。
中古複合機の場合、EOLまでの残り期間が2年を切っている機種で、なおかつカウンター数が200万枚を超えているようなケースでは、部品故障が発生した瞬間に修理不能となり、使用できなくなるリスクが高いと言えるでしょう。
カウンター数別に見る故障リスクと保守料金の目安
中古複合機は、新品に比べてカウンター保守料金(印刷1枚あたりのメンテナンス料金)が割高になる傾向があります。一般的なオフィス向け複合機(印刷速度が毎分20枚クラス)の場合、中古機のカウンター保守料金の目安として、カラー印刷で1枚あたり20円~28円、モノクロ印刷で1枚あたり3円~5円程度と言われています。
カウンター数が100万枚を超えているような中古複合機では、メンテナンスの頻度が増える可能性を考慮し、契約時に上記の目安料金にさらに1円~2円程度上乗せされることもあります。
中古複合機を選ぶ際は、本体価格の安さだけでなく、導入後5年間程度の「本体価格+カウンター料金の総額」を必ずシミュレーションし、トータルコストで比較検討することが重要です。
カウンター数だけでは判断できない部品摩耗とEOLのリスク
同じカウンター数の中古複合機でも、その使われ方によって内部部品の摩耗度合いは異なります。例えば、短期間に集中的に大量印刷された機体は、ドラムユニットや定着ユニットといった熱を持つ部品の劣化が進んでいる可能性があります。
さらに、前述のEOL(部品供給終了)を迎えた機種は、たとえカウンター数が少なくても、いざ故障した際に部品在庫が枯渇していて修理できない、という事態も起こり得ます。
中古複合機を購入する前には、必ず販売店に「メーカーのサポート終了予定日(EOLの時期)」を確認し、そのリスクを価格交渉の材料にすることも検討しましょう。
【用途別】中古複合機の「カウンター目安」早見表 – 何枚くらいなら「買い」か?
オフィスの規模や月間の印刷枚数によって、中古複合機に求めるカウンター数の目安は変わってきます。ここでは、購入時点での総印刷枚数を基準とした、用途別のカウンター目安をご紹介します。
オフィスの規模・用途 | 月間印刷枚数の目安 | 購入時のカウンター数(総印刷枚数)の目安 | 選び方のポイント |
SOHO・小規模オフィス | ~3,000枚/月 | 30万~50万枚程度 | カウンター数が少なくても、発売から年数が経ちすぎている機種は避ける。発売3年以内でメンテナンス記録がしっかりしているものがおすすめ。 |
中規模オフィス | 3,000~10,000枚/月 | 20万~80万枚程度 | 本体価格だけでなく、5年間のトータルコスト(本体+カウンター料金)を新品と比較検討。印刷速度は毎分30~45枚クラスが目安。 |
大量印刷・特殊用途 | 10,000枚~/月 | 10万~30万枚程度(ほぼ新古品レベル) | カウンター料金が高くなりやすいため、新品リースの方が総コストで安くなる場合も。色校正や図面印刷など高負荷な用途は特に注意。 |
▮SOHO・小規模オフィス(月間印刷枚数:~3,000枚)
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月間の印刷枚数が3,000枚以下であれば、購入時の総印刷枚数が30万~50万枚程度の中古複合機でも、十分に3~4年は使用できる可能性が高いです。
印刷頻度が低い小規模オフィスの場合、極端な「低カウンター」にこだわりすぎるよりも、発売から3年以内で、かつメンテナンス記録がしっかり残っている機種を選ぶ方が、結果的にコストパフォーマンスに優れることがあります。
▮中規模オフィス(月間印刷枚数:3,000~10,000枚)
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月間印刷枚数が1万枚規模になってくると、中古複合機の本体価格の安さだけで選んでしまうと、カウンター料金を含めたトータルコストで新品リースの方が安かった、という逆転現象も起こりやすくなります。
目安としては、購入時の総印刷枚数が20万~80万枚程度で、印刷速度が毎分30~45枚クラスのモデルを選び、5年間のカウンター料金を含めた総コストを新品と比較して判断することをおすすめします。
▮大量印刷・特殊用途(月間印刷枚数:1万枚超)
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広告代理店での色校正や、製造現場での図面印刷など、月間の印刷枚数が1万枚を超えるようなヘビーユースの場合は、カウンター数が**10万~30万枚程度の「ほぼ新古品」**に近い状態の中古複合機、あるいは思い切って新品のリース契約を検討しましょう。
中古複合機はカウンター料金が高めに設定されることが多いため、5年間の累計コストで比較すると、新品の方が安くなるケースも少なくありません。
カウンター数と合わせてチェック!印刷速度・機種世代の関係
中古複合機の状態を見極めるには、カウンター数だけでなく、その機種の世代(新しさ)や印刷速度も耐久性に関わる重要な要素です。
同じカウンター数でも、機種の世代が新しければ寿命が伸びる理由

例えば、SHARPの最新世代にあたるBPシリーズは、主要なユニット(部品)に長寿命素材を採用しており、特にドラムユニットの交換サイクル(交換が必要になるまでの印刷枚数)が、従来のMXシリーズと比較して約1.2倍に延長されています。
このため、同じカウンター数(例えば50万枚)であっても、旧型のMXシリーズより新しいBPシリーズの方が、将来的なメンテナンスコストを抑えられる傾向にあります。
印刷速度が毎分20枚以下のエントリーモデルの注意点
印刷速度が毎分20枚以下といったエントリークラスの複合機は、高速機に比べて内部部品の耐久設計が小型化されていたり、耐久性が若干劣る場合があります。
そのため、カウンター数が比較的少ない(例えば50万枚程度)状態であっても、高負荷な使われ方をしていた場合、主要部品の交換サイクルが想定より早まる可能性があります。
中古で低速モデルを選ぶ際は、総印刷枚数だけでなく、「月間の印刷枚数のピークはどの程度だったか」「どのような用途で使われていたか」などを販売店に確認することが重要です。
中古複合機選びで失敗しないためのチェックリスト

カウンター数は中古複合機選びの重要な指標ですが、それ以外の要素も総合的にチェックしなければ、本当の状態を見抜くことはできません。後悔しないために、以下の項目も必ず確認しましょう。
カウンター以外に必ず確認すべき5つの重要項目
メンテナンス履歴:
ドラムユニットや定着ユニットなど、主要な消耗部品の交換日と、交換時のカウンター数。定期的なメンテナンスが実施されていたか。
ファームウェアの更新状況:
複合機内部のソフトウェア(ファームウェア)が最新版に更新されているか。古いバージョンのままだと、セキュリティリスクが高まる可能性があります。
EOL(メーカーサポート終了)予定日:
部品供給が終了するまでの残り年数。これが短いと、故障時に修理できなくなるリスクがあります。
外観・搬送路の状態:
本体に大きな傷や汚れがないか。給紙トレイや排紙口周辺、内部の搬送路に紙粉やトナー漏れの痕跡がないか。これらは内部摩耗のサインである可能性があります。
カウンターの内訳:
総カウンター数だけでなく、コピー、プリンター、FAXといった機能ごとの使用枚数。特定機能だけが極端に使われていないか。
価格とカウンター数のバランスを見抜く交渉術

中古複合機の価格が適正かどうかを判断するために、一つの目安として「1万枚あたりのコスト」を算出してみるのも有効です。
例えば、「本体価格 ÷(設計耐久枚数 - 現在のカウンター数)× 1万」で計算し、この数値が800円以内なら割安、1,000円を超えると割高といった自分なりの基準を持つと、客観的に判断しやすくなります。
(例:本体価格10万円、設計耐久300万枚、現在カウンター50万枚の場合 → 100,000 ÷ (3,000,000 – 500,000) × 10,000 = 400円/1万枚)
価格交渉の際には、販売店に「カウンター料金を含めた5年間の総コストシミュレーション表」の提示を求め、他の機種や新品と比較することで、より納得のいく説明や条件を引き出しやすくなります。
オフィスエコが提供する「低カウンター中古複合機」のメリット

私たちオフィスエコでは、お客様に安心して中古複合機をご利用いただくために、徹底した品質管理とサポート体制を整えています。
厳しい自社整備基準と安心の6ヶ月保証
オフィスエコで販売する中古複合機は、経験豊富な専門スタッフが自社の整備センターで100項目以上にも及ぶ厳格な動作チェック・部品チェックを行っています。
特にカウンター数に関しては、**総印刷枚数10万枚未満の「低カウンター機」**を中心に商品化しており、摩耗が進んでいるパーツや交換時期が近いパーツは、販売前に予防的に新品同等品へ交換しています。
さらに、納品後も安心してご利用いただけるよう、1ヶ月または1000枚印字までの無償保証を付帯。オフィスエコ会員になれば、FSS(自動検針システム)との連携により、毎月のカウンター数を自動で取得し、お客様の手を煩わせることなくスムーズな保守サービスを提供します。
まとめ:中古複合機は「カウンター数」と「総コスト」のバランスで賢く選ぼう!

中古複合機の購入を検討する際、「カウンター数 = 残りの寿命」というイメージが先行しがちです。しかし実際には、設計耐久枚数の半分を超えたあたりから徐々にメンテナンス費用が増加する傾向にあり、さらにメーカーの部品供給終了(EOL)時期が近づくと、修理不能となるリスクが一気に高まります。
後悔しない中古複合機選びのためには、以下の4つのポイントを必ず比較検討し、ご自身のオフィスの月間印刷枚数に合わせて、導入後3~5年間のトータルコストを試算することが重要です。
- 現在のカウンター数(総印刷枚数)
- 残りの耐久枚数の目安
- EOL(メーカーサポート終了)予定日
- カウンター保守料金(単価と契約条件)
「できるだけカウンター数が少なく、新しいモデルの中古複合機を安心して選びたい」
そうお考えの方は、ぜひ一度オフィスエコの豊富な在庫一覧をご覧ください。経験豊富な専門スタッフが、お客様の利用環境やご要望を丁寧にヒアリングし、最適な一台と保守プランをご提案させていただきます。
詳しくは、オフィスエコ公式サイト(https://www.office-eco.jp/)にアクセスいただき、無料お見積もりフォームからお気軽にご相談ください。