中古複合機が壊れる原因トップ3!よくある故障とその予防策【SHARP専門家が解説】
更新日:2025.05.23

オフィスのコスト削減と業務効率化に貢献する中古複合機。導入を検討されている企業様や、すでにご利用中の企業様も多いのではないでしょうか。私たちSHARP中古複合機販売の専門家としても、そのメリットは大きいと確信しています。
しかし、中古であるがゆえに「故障しやすいのでは?」という不安の声も耳にします。確かに、新品に比べると一定のリスクは存在しますが、故障の原因を正しく理解し、適切な予防策を講じることで、中古複合機は非常にコストパフォーマンスの高い選択肢となり得ます。
この記事では、SHARP中古複合機の販売・メンテナンスに長年携わってきた専門家の視点から、「中古複合機 故障 原因 ランキング」として、特に発生しやすい故障の原因トップ3とその具体的な予防策を詳しく解説します。
この記事を読むことで、以下のことがわかります。
- 中古複合機が壊れやすいと言われる本当の理由
- 最も多い故障原因トップ3とその詳細
- 日々の業務で実践できる具体的な予防策
- 万が一、故障が起きた際の初期対応
- 中古複合機を長く安心して使うための秘訣
ご相談の多い「中古複合機の故障原因ランキング」を知り、適切な対策を講じることで、予期せぬトラブルによる業務停止リスクを最小限に抑え、中古複合機のメリットを最大限に引き出すことができます。ぜひ最後までお読みいただき、貴社の複合機運用にお役立てください。
目次
なぜ中古複合機は壊れやすいイメージがあるのか?

まず、なぜ中古複合機に「壊れやすい」というイメージが付きまとうのか、その背景からご説明します。
使用歴と経年劣化
当然ながら、中古複合機は新品ではありません。前オーナーによって一定期間使用されており、内部の部品(特にゴム部品や駆動部品)は経年劣化や摩耗が進行しています。新品時の性能を100%維持しているわけではないため、新品と比較すれば故障が発生する可能性は高まります。特に、メーカーが定める部品の耐久枚数や耐用年数に近づいている場合、リスクは上昇します。
前オーナーの使用状況
中古複合機の状態は、前オーナーの「使い方」に大きく左右されます。
- メンテナンス状況…定期的なメンテナンスが適切に行われていたか、消耗品(トナー、ドラムなど)の交換が推奨通りに行われていたかによって、内部の状態は大きく異なります。
- 使用頻度…月間印刷枚数が非常に多い環境で使用されていた場合、部品の摩耗は早く進みます。逆に、長期間使用されずに放置されていた場合も、部品の固着やゴムの劣化などが起こりえます。
- 設置環境… 高温多湿、ホコリが多い、電源が不安定な環境で使用されていた複合機は、電気系統や精密部品にダメージを負っている可能性があります。
輸送時のリスク
複合機は精密機械です。たとえ丁寧に扱ったとしても、移設や輸送時の振動や衝撃によって、内部の部品がズレたり、接触不良を起こしたりする可能性はゼロではありません。信頼できる業者による適切な梱包と輸送が重要になります。
しかし、「中古=壊れやすい」と短絡的に考えるのは早計です。
私たちのような専門販売店では、入荷した中古複合機に対して、徹底的なクリーニング、動作チェック、消耗部品の交換といった「再生整備」を行っています。これにより、中古であっても限りなく新品に近い状態、あるいは実用上十分な状態にまで品質を高めることが可能です。
重要なのは、「どのような状態の中古複合機」を「どのような業者から購入するか」ということです。適切な整備が行われ、信頼できる保証や保守体制が整っていれば、中古複合機は故障リスクを十分に管理しながら、コストメリットを享受できる賢い選択肢となるのです。
【ランキング発表】中古複合機が壊れる原因トップ3
それでは、いよいよ本題です。私たちが長年SHARP中古複合機の販売・メンテナンスに携わる中で、特に遭遇する機会が多い故障原因をランキング形式でご紹介します。
第3位:操作パネル・電気系統の不具合

複合機の頭脳であり、ユーザーとのインターフェースである操作パネルや、動作の根幹を支える電気系統のトラブルも、中古複合機では比較的発生しやすい故障です。
具体的な症状
▮タッチパネルの反応不良・無反応
画面をタッチしても反応しない、反応が鈍い、意図しない場所が反応する。
▮ボタン操作不能
物理的なボタン(スタートボタン、テンキーなど)が効かない。
▮電源が入らない、途中で落ちる
電源ボタンを押しても起動しない、使用中に突然電源が切れる。
▮エラーコード表示
システムエラーや特定のユニット異常を示すコードが表示される(例:「F2」系のシステムエラーなど)。
▮異音・異臭
電源投入時や動作中に、通常とは異なる音(ブザー音、ファン異常音など)や焦げ臭いような臭いがする。
▮画面表示異常
画面が真っ暗、ちらつく、文字化けする。
主な原因
▮操作パネル(タッチパネル)の劣化・破損
タッチパネルは、長年の使用による物理的な接触や、紫外線、温度変化などによって徐々に劣化します。表面の傷や内部のセンサー不良により、反応が悪くなったり、誤動作したりします。強く押しすぎたり、先の尖ったもので操作したりすることも破損の原因となります。
▮メイン基板・制御基板の故障
複合機の動作を制御するメイン基板や各種ユニットの制御基板は、精密な電子部品の集合体です。経年劣化はもちろん、内部に侵入したホコリ、結露によるショート、静電気、不安定な電源供給(電圧変動、瞬断)、過熱などが原因で故障することがあります。特にホコリは、冷却ファンの効率を下げて内部温度を上昇させたり、湿気を吸ってショートの原因になったりするため大敵です。
▮電源ユニットの故障
外部からの交流電力を、複合機内部で必要な直流電力に変換する電源ユニットも、コンデンサなどの電子部品の寿命や、熱、電力サージ(雷などによる過電圧)によって故障することがあります。電源が入らない、不安定になるといった症状の多くは、電源ユニットが原因である可能性があります。
▮ケーブル類の接触不良・断線
複合機内部では、各ユニットが多数のケーブルで接続されています。輸送時の振動や、長年の使用によるコネクタ部分の緩み、ケーブル自体の劣化や断線によって、信号が正しく伝わらなくなり、動作不良やエラーの原因となります。
▮ファームウェアの不具合
複合機の動作を制御するソフトウェア(ファームウェア)にバグがあったり、バージョンが古かったりすると、予期せぬ動作やエラーを引き起こすことがあります。中古複合機の場合、最新のファームウェアにアップデートされていない可能性も考慮する必要があります。
▮設置環境の問題
・高温多湿: 電子部品の劣化を早め、結露によるショートのリスクを高めます。
・ホコリ: 基板への付着によるショートや、冷却効率の低下による熱暴走の原因となります。
・不安定な電源: 電圧変動や瞬断は、基板や電源ユニットにダメージを与えます。タコ足配線も電圧降下の原因となりえます。
・直射日光: 本体や操作パネルの劣化、内部温度の上昇を招きます。
予防策
▮丁寧な操作
タッチパネルは強く押さず、指の腹で優しく操作する。先の尖ったもので操作しない。
▮定期的な清掃(特にホコリ対策)
複合機の吸気口や排気口周辺のホコリを定期的に掃除機で吸い取る。内部の本格的な清掃は専門業者に任せるのが安全です。
▮適切な設置環境の確保
・直射日光、高温多湿、ホコリの多い場所を避ける。
・壁から適切な距離を離し、通気スペースを確保する。
・安定した電源コンセントから直接接続する(タコ足配線は避ける)。
▮雷サージ対策
雷ガード機能付きのOAタップやUPS(無停電電源装置)を使用する。
▮ファームウェアの確認
中古複合機購入時や保守契約時に、ファームウェアが最新の状態か確認する(必要であればアップデートを依頼)。
▮異常時の早期対応
異音や異臭、頻繁なエラー表示など、異常を感じたら無理に使用を続けず、速やかに専門業者に連絡する。
【SHARP専門家からの補足】
近年のSHARP複合機は大型のタッチパネルを搭載し、直感的な操作が可能です。しかし、その分タッチパネルの故障は業務への影響が大きくなります。中古複合機を選ぶ際は、操作パネルの反応や表示状態をしっかり確認することが大切です。また、SHARP機は比較的堅牢な設計ですが、電気系統のトラブルは設置環境に大きく左右されるため、導入時の環境整備は非常に重要です。
第2位:給紙・排紙系のトラブル(紙詰まり、重送、給紙不良など)

複合機トラブルの代名詞とも言えるのが「紙詰まり」をはじめとする給紙・排紙系のトラブルです。業務を最も頻繁にストップさせる原因の一つであり、多くのユーザーが経験しているのではないでしょうか。
具体的な症状
▮紙詰まり(ペーパージャム)
用紙が搬送経路の途中で止まってしまう。
▮重送(マルチフィード)
一度に複数枚の用紙を給紙してしまう。
▮給紙不良
用紙カセットや手差しトレイから用紙をうまく引き込めない。
▮排紙不良
印刷後の用紙が排紙トレイで詰まる、シワになる。
▮エラーコード表示
紙詰まり関連のエラーが表示される(SHARP機の場合、例えば「JC」系のエラーコードなど)。
主な原因
▮給紙ローラーの摩耗・汚れ
用紙を一枚ずつ正確に送り出すための「給紙ローラー」「分離ローラー」はゴムでできています。長年の使用により、ゴムが摩耗して表面がツルツルになったり、紙粉やホコリが付着して汚れたりすると、摩擦力が低下し、用紙をうまく掴めなくなります。これが給紙不良や重送の最大の原因です。特に中古複合機では、前オーナーの使用状況によりローラーの劣化が進んでいるケースが多く見られます。
▮用紙の問題
・湿気: 湿気を吸った用紙は、重くなったり、カールしたり、静電気を帯びやすくなり、給紙不良や重送の原因となります。梅雨時や結露しやすい環境では特に注意が必要です。
・静電気: 乾燥した季節には静電気が発生しやすく、用紙同士がくっついて重送を引き起こします。
・カール・折れ: カールしたり折れたりしている用紙は、搬送経路で引っかかりやすく、紙詰まりの原因になります。
・不適合な用紙: 複合機が対応していないサイズ、厚さ、種類の用紙(例:極端に厚い紙、薄い紙、ラベル紙、OHPフィルムなど)を使用すると、紙詰まりや故障のリスクが高まります。
・保管状態: 開封した用紙を長期間放置すると、湿気やホコリの影響を受けやすくなります。
▮センサーの汚れ・故障
複合機の内部には、用紙の有無や位置を検知するためのセンサーが多数搭載されています。これらのセンサーが紙粉やトナー粉、ホコリなどで汚れると、用紙があるのに「無い」と誤検知したり、その逆が起きたりして、給紙・排紙エラーや紙詰まりを引き起こします。センサー自体の故障も原因となりえます。
▮異物混入
クリップやホチキスの針が付いたままの原稿をADF(自動原稿送り装置)に通したり、用紙カセット内に異物(消しゴム、ペンなど)が落下したりすると、それが搬送経路に入り込み、紙詰まりや部品の破損を引き起こします。
▮排紙経路の汚れや部品の破損
印刷された用紙が排出される経路に紙粉やホコリが溜まったり、ガイド部品が破損したりすると、スムーズな排紙ができず、詰まりやシワの原因となります。
予防策
▮定期的なローラー清掃・交換
最も効果的なのは、給紙ローラー・分離ローラーの状態を定期的に確認し、清掃または交換することです。アルコールを含ませた布でローラー表面の汚れを拭き取るだけでも改善することがありますが、摩耗が進んでいる場合は交換が必要です。これは保守契約に含まれていることが多い重要なメンテナンス項目です。
▮適切な用紙の選択と保管
・複合機の仕様に合った推奨用紙を使用する。
・開封した用紙は、湿気やホコリを避けられる場所(キャビネットなど)で保管する。
・用紙をカセットにセットする前によく捌き、静電気やカールを取り除く。
▮用紙セット時の注意
・用紙ガイドを用紙サイズにぴったり合わせる。
・カセットの積載上限枚数を守る。
・カールしている場合は、カールの向きを考慮してセットする(通常はカールが下向きになるように)。
▮定期的な内部清掃
ユーザーができる範囲で、用紙カセット周辺や排紙トレイ周辺のホコリを乾いた布で拭き取るだけでも効果があります。
▮異物混入の防止
原稿にクリップやホチキス針が付いていないか確認する習慣をつける。複合機周りを整理整頓し、異物が混入しないように注意する。
▮信頼できる販売店での整備
中古複合機購入時に、給紙ローラーなどの消耗品が適切に交換・整備されているか確認することが重要です。
【SHARP専門家からの補足】
SHARP複合機は比較的シンプルな給紙経路を持つモデルが多いですが、それでもローラーの劣化は避けられません。特に高速機や使用頻度の高かった中古機では、ローラー交換が必須となるケースが多いです。購入時には整備内容をしっかり確認し、導入後は保守契約による定期点検を受けることを強くお勧めします。
の反応や表示状態をしっかり確認することが大切です。また、SHARP機は比較的堅牢な設計ですが、電気系統のトラブルは設置環境に大きく左右されるため、導入時の環境整備は非常に重要です。
第1位:印字品質の低下・画像形成ユニットのトラブル

中古複合機で最も懸念され、そして実際に発生頻度が高いのが、印刷品質に関わるトラブルです。「かすれる」「スジが入る」「汚れる」といった症状は、複合機の心臓部である「画像形成ユニット」のいずれかの部品に問題があることを示しています。
具体的な症状
▮かすれ
印字が全体的に薄い、部分的に文字や画像がかすれる。
▮縦スジ・横スジ
用紙の縦方向または横方向に、黒い線や白い線が入る。
▮汚れ
用紙全体または部分的に、黒い点々(トナー飛び)や帯状の汚れが付着する。
▮色ムラ
カラー印刷で特定の色が薄い、濃い、または色合いがおかしい。
▮トナー漏れ
複合機内部や用紙にトナーが漏れ出ている。
▮真っ白・真っ黒
用紙が全く印刷されずに白紙で出てくる、または全体が真っ黒に印刷される。
主な原因:
複合機の印刷プロセスは、①感光体ドラムへの露光、②現像(トナー付着)、③転写(用紙へトナーを移す)、④定着(熱と圧力でトナーを用紙に固定)というステップで成り立っています。これらの各工程を担うユニットの不具合が、印字品質低下の直接的な原因となります。
▮感光体ドラムユニットの劣化・傷
レーザー光によって静電気の潜像が作られる、印刷プロセスで最も重要な部品です。表面は非常にデリケートで、印刷枚数に応じて徐々に摩耗・劣化していきます。寿命を超えて使用したり、表面に傷(用紙のシワ、異物混入、清掃時のミスなどが原因)が付いたりすると、その部分が正常に帯電・現像できなくなり、縦スジ(黒線・白線)、点状の汚れ、全体的なかすれなどの原因となります。中古複合機では、このドラムの寿命が近い、あるいはすでに寿命を迎えているケースが少なくありません。
▮現像ユニットの劣化・トナー関連
感光体ドラム上の潜像にトナーを付着させる役割を担います。内部にはトナーとキャリア(磁性粉)を混ぜ合わせた「現像剤」が入っており、これが劣化するとトナーを均一に供給できなくなります。また、トナー補給機構の不具合や、トナーカートリッジ自体の問題(非純正品など)も、かすれ、色ムラ、トナー漏れの原因となります。現像ローラーの傷や汚れも画質に影響します。
▮転写ユニット(転写ベルト/転写ローラー)の汚れ・劣化
感光体ドラム上のトナー像を、用紙に転写する役割を持ちます。カラー機では中間転写ベルト方式が一般的です。このベルトやローラーが汚れたり、劣化したりすると、トナーがうまく用紙に移らず、印字のカスレ、転写ムラ、用紙裏面の汚れなどを引き起こします。
▮定着ユニットの故障・汚れ
用紙に転写されたトナーを、熱と圧力で溶かして定着させる最終工程です。内部には熱を加える「ヒートローラー(または定着フィルム)」と圧力をかける「プレッシャーローラー」があります。
・ローラーの傷・汚れ: ローラー表面に傷が付いたり、トナーが付着して汚れたりすると、それが繰り返し紙面に転写され、等間隔の汚れやスジが発生します。
・温度不足: ヒーターランプの断線やサーミスタ(温度センサー)の異常により、定着に必要な温度が得られないと、トナーが定着せず、指でこするとトナーが剥がれる、印字がかすれるといった症状が出ます。
・部品の摩耗・破損: ローラーやフィルム、ギアなどが摩耗・破損すると、異音、紙詰まり(定着部での詰まり)、定着不良を引き起こします。定着ユニットは高温になるため、部品の劣化が進みやすい箇所です。
▮レーザーユニット(LSU: Laser Scanner Unit)の汚れ・故障
レーザー光を感光体ドラムに照射するユニットです。内部のミラーやレンズがホコリやトナー粉で汚れると、レーザー光が弱まったり乱れたりして、全体的なかすれ、濃度ムラの原因となります。
▮トナーカートリッジの問題:
特に非純正トナー(リサイクルトナー、互換トナー)の使用は、様々なトラブルのリスクを高めます。
・品質のばらつき: 純正品に比べてトナー粒子の大きさや帯電特性が不安定な場合があり、かすれ、色ムラ、トナー飛散の原因となります。
・トナー漏れ: カートリッジの密閉性が低い場合、内部でトナー漏れが発生し、複合機内部を汚染する可能性があります。
・部品へのダメージ: 粗悪なトナーは、現像ユニットや感光体ドラムにダメージを与える可能性があります。
予防策
▮定期的なメンテナンスと消耗品交換【最重要】
画像形成ユニットの部品(ドラム、現像剤、転写ベルト、定着ローラー/フィルムなど)は消耗品であり、必ず寿命があります。メーカーが推奨する交換時期(印刷枚数や期間)を目安に、計画的に交換することが、良好な印字品質を維持し、重大な故障を防ぐ最も確実な方法です。カウンター保守契約に加入していれば、これらの部品交換費用や作業費が含まれている場合が多く、安心して利用できます。
▮純正トナーの使用推奨
安定した印字品質と複合機本体の保護のため、可能な限りメーカー純正のトナーカートリッジを使用することを強くお勧めします。コスト削減のために非純正品を使用する場合は、信頼できるメーカーのものを選び、リスクを理解した上で使用する必要があります。
▮内部清掃
専門知識がないユーザーが画像形成ユニット内部を清掃するのはリスクが伴いますが、転写部周辺や定着ユニット排紙口周辺の見える範囲の紙粉を、乾いた柔らかい布で優しく拭き取る程度であれば、汚れの蓄積を防ぐのに役立ちます。本格的な内部清掃は保守点検時に専門業者に依頼しましょう。
▮適切な使用環境
高温多湿や極端な低温環境は、トナーの特性や各ユニットの動作に影響を与え、画質トラブルの原因となることがあります。安定した室温・湿度を保つことが望ましいです。
▮信頼できる販売店での整備・保証
中古複合機購入時には、画像形成ユニット(特にドラム、定着ユニット)の状態や交換履歴を確認することが非常に重要です。整備済みで、かつ保証が付いている販売店を選びましょう。
【SHARP専門家からの補足】
SHARP複合機は、モデルによってドラムと現像ユニットが一体型(プロセスユニット)の場合と、分離型の場合があります。また、定着方式もヒートローラー方式、フィルム方式など様々です。これらの構造の違いによって、消耗品の寿命や交換方法、発生しやすいトラブルの傾向も異なります。例えば、特定のモデルでは定着フィルムの破れが比較的起こりやすい、といった知見もあります。購入検討時やメンテナンス時には、機種ごとの特性を理解している専門家のアドバイスを受けることが有効です。私たちはSHARP機に特化しているため、各モデルの弱点やメンテナンスポイントを熟知しており、最適なサポートを提供できます。
故障かな?と思ったら最初に確認すべきこと

複合機に何らかの異常が発生した場合、慌ててすぐに修理を依頼する前に、いくつか確認すべき基本的なポイントがあります。簡単な対処で復旧することもあります。
▮エラーコード・メッセージの確認
操作パネルにエラーコードやメッセージが表示されている場合は、まずその内容を確認します。多くの場合、エラーコードは具体的な問題箇所や対処法を示唆しています(例:「用紙を確認してください」「トナーを補給してください」など)。取扱説明書やメーカー(SHARP)のサポートサイトでエラーコードの意味を調べましょう。
▮電源の確認
・電源プラグがコンセントにしっかり差し込まれているか?
・複合機が接続されているOAタップのスイッチはONになっているか?
・他の機器は同じコンセントで動作するか?(コンセント自体の問題ではないか)
・オフィスのブレーカーは落ちていないか?
・意外な見落としが多いポイントです。
▮用紙・トナーの確認
・用紙カセットに用紙は十分に入っているか? 用紙サイズや種類の設定は正しいか?
・手差しトレイに用紙が残っていないか?
・トナーカートリッジは正しくセットされているか? トナー残量は十分か?(「トナー交換」の表示が出ていなくても、残量わずかでかすれる場合もあります)
・廃トナーボックスが満杯になっていないか?
▮紙詰まりの確認と除去
エラー表示や症状から紙詰まりが疑われる場合は、操作パネルの指示や取扱説明書に従って、詰まっている用紙を慎重に取り除きます。破れた紙片が内部に残らないように注意し、無理な力を加えないでください。除去後、カバー類が完全に閉まっているかも確認します。
▮簡単な清掃
・原稿読み取りガラス面: コピーやスキャン時にスジが入る場合、ガラス面(原稿台ガラスとADF読み取りガラス)が汚れている可能性があります。柔らかい布で拭いてみてください。
・給紙ローラー: 給紙不良の場合、見える範囲の給紙ローラーを、固く絞った布や専用のクリーナーで軽く拭いてみることで改善する場合があります。(電源を切り、感電に注意して行ってください)
▮再起動
一時的なソフトウェアの不具合や軽微なエラーの場合、複合機の電源を一度切り、数分待ってから再度電源を入れる「再起動」で問題が解消することがあります。最も手軽に試せる対処法の一つです。
▮ネットワーク接続の確認(ネットワーク関連エラーの場合)
スキャンデータの送信ができない、PCから印刷できないといった場合は、LANケーブルが抜けていないか、ルーターやハブに異常がないか、IPアドレスの設定などを確認します。
【重要】これらの確認・対処を行っても改善しない場合、または異音・異臭がする場合、内部で部品が破損している可能性がある場合は、無理に操作を続けたり、自分で分解したりせず、速やかに購入した販売店または保守契約を結んでいるサービス会社に連絡してください。 自己判断での無理な対処は、さらなる故障を招く可能性があります。
中古複合機を長く安心して使うための秘訣

中古複合機は、適切な選択と運用を行えば、新品同様に長く、そしてコスト効率よく活用できます。そのための秘訣をいくつかご紹介します。
信頼できる販売店を選ぶ
これが最も重要と言っても過言ではありません。以下の点をチェックしましょう。
整備・クリーニング体制
どのような基準で整備(メンテナンス、消耗品交換)やクリーニングを行っているか。整備記録などを確認できるとなお良いでしょう。私たちのようなSHARP専門の販売店は、機種ごとの特性を熟知した上で最適な整備を行います。
保証
十分な保証期間と、保証対象範囲(部品代、作業費など)が明確であるか。保証対応の迅速さも重要です。
専門知識と実績
中古複合機、特に扱っているメーカー(SHARPなど)に関する専門知識を持ったスタッフがいるか。販売実績や顧客からの評判も参考にしましょう。
納品・設置・設定サービス
重量物である複合機の搬入設置、ネットワーク設定などを責任持って行ってくれるか。
保守契約を検討する
中古複合機を安心して使う上で、保守契約は非常に有効な選択肢です。主な契約形態は以下の通りです。
- カウンター保守契約: 印刷枚数(カウンター)に応じて料金が発生する契約。トナー代、ドラムなどの消耗品代、部品代、技術者の出張費・作業費などが含まれるのが一般的です。月々の印刷枚数が多いほどメリットが大きく、突発的な高額修理費用が発生するリスクを避けられます。定期点検が含まれる場合も多く、予防保守の観点からも推奨されます。
- スポット保守契約: 故障が発生した都度、修理を依頼し、部品代や技術料を支払う方式。月々の固定費はかかりませんが、一度の修理で高額な費用が発生する可能性があります。印刷枚数が非常に少ない場合に選択されることがあります。
日々の適切な使い方と簡単なメンテナンスを心がける
取扱説明書に沿った操作
無理な操作や、想定外の使い方(対応外の用紙の使用など)は避ける。
定期的な清掃
操作パネル、原稿ガラス、本体外装、給紙カセット周辺など、ユーザーができる範囲で定期的に清掃し、ホコリや汚れの蓄積を防ぐ。
適切な用紙の使用と保管
推奨される用紙を使用し、湿気やホコリを避けて保管する。
異常の早期発見
「いつもと違う音」「変な臭い」「印刷品質の微妙な変化」など、小さな異常に気づいたら、早めに保守会社に相談する。早期対応が、大きな故障を防ぐ鍵となります。
設置環境を見直す
前述の通り、設置環境は複合機の寿命や安定動作に大きく影響します。
温度・湿度
メーカー推奨の温湿度範囲内に保つ。特に夏場の高温多湿、冬場の過乾燥と結露に注意。
ホコリ
ホコリの多い場所への設置は避ける。定期的な清掃を徹底する。
直射日光・振動
直射日光が当たらず、振動の少ない安定した場所に設置する。
電源
安定した電源を確保する。タコ足配線は避け、可能であれば専用回路から電源を取る。雷対策も忘れずに。
これらの点を意識することで、中古複合機の故障リスクを大幅に低減し、そのメリットを最大限に享受することができます。
まとめ:中古複合機の故障原因を知り、賢く活用しよう!

今回は、「中古複合機 故障 原因 ランキング」として、SHARP中古複合機の専門家視点から、壊れる原因トップ3とその予防策について詳しく解説しました。
【中古複合機 故障原因トップ3】
- 印字品質の低下・画像形成ユニットのトラブル(ドラム、現像、転写、定着など)
- 操作パネル・電気系統の不具合(タッチパネル、基板、電源など)
- 給紙・排紙系のトラブル(紙詰まり、重送、給紙不良など)
これらの故障は、経年劣化や前オーナーの使用状況に起因する場合もありますが、**適切な予防策(定期メンテナンス、正しい使い方、環境整備)**を講じることで、発生リスクを大幅に抑えることが可能です。
特に、中古複合機を導入する際には、
- 信頼できる専門販売店を選ぶこと(整備内容、保証、専門知識を確認)
- カウンター保守契約など、適切な保守サポートを活用すること
この2点が、導入後の安心感と長期的なコスト削減に繋がる重要なポイントです。
私たちSHARP中古複合機販売の専門家は、徹底した整備・クリーニングはもちろん、お客様の利用状況に合わせた最適な機種選定、導入後の手厚い保守サポートまで、一貫してご提供しています。「中古は不安」というイメージを払拭し、お客様に安心してSHARP複合機をご利用いただけるよう、日々努めております。
中古複合機の導入・買い替え、現在お使いの複合機のトラブルでお悩みでしたら、ぜひ一度、私たちにご相談ください。豊富な知識と経験に基づき、最適なソリューションをご提案いたします。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。この記事が、皆様の中古複合機選びと活用の助けとなれば幸いです。
